英名	Obsidian
和名	黒曜石（こくようせき）
主な産地	アイスランド、アメリカ、カナダなど
モース硬度	5～5.5
比重	2.33～2.42
色	黒色、濃灰色、褐色、深緑色など

オブシディアンとは

オブシディアンは厳密には鉱物ではなく、火山の溶岩が急激に冷却されることによって生まれた天然ガラスです。
火山が多いことから日本各地でも産出されます。和名は「黒曜石（こくようせき）」ですが、昔には「烏石（からすいし）」「漆石（うるしいし）」という名前でも呼ばれていました。
歴史は古く、旧石器時代にはすでに矢じりやナイフなど人々の生活に用いられ、魔除けの力を持つ祭祀の道具や護符としても珍重されていたといわれています。

光沢のある黒色が特徴のオブシディアンですが、冷却されて凝固する際にマイクロライトと呼ばれる微粒子や気泡などを含むことで独特で美しいシラーを生み出します。
含まれる成分によって色や模様が大きく変わるため、さまざまな名称を持ったオブシディアンが存在します。

・ゴールデンオブシディアン…黒の地色にゴールドのシラーがみられるもの
・レインボーオブシディアン…黒の地色に虹色のシラーがみられるもの
・マホガニーオブシディアン…赤茶と黒色のマーブル模様を持つもの
・スノーフレークオブシディアン…黒の地色に雪のような白色の斑点模様がみられるもの
・ミッドナイトレースオブシディアン…透明度のある茶色に黒色のレース模様がみられるもの
・スパイダーウェブオブシディアン…黒の地色に蜘蛛の糸のような白色の線状模様がみられるもの

このほかにもブルーオブシディアンと呼ばれる石も流通していますが、こちらは人口ガラスで天然のものは存在しないので注意しましょう。

オブシディアンはガラス質のため硬度があまり高くないことや、欠けたときの破片が鋭利になるので取り扱いには十分注意しましょう。また、塩分によって変質しやすいので塩を使った浄化は避けてください。