英名	Scapolite
和名	柱石（ちゅうせき）
主な産地	マダガスカル、ミャンマー、ブラジルなど
モース硬度	5.5～6
比重	2.5～2.8
色	透明、褐色、黒色、紫～ピンク色、黄色～緑色、青色など

スキャポライトとは

和名では柱石（ちゅうせき）と呼ばれており、スキャポライトは四角長柱状の結晶で構成されています。
このことからギリシャ語で棒状（シャフト）という意味を持つ「skapos」が語源となってスキャポライトと名付けられたといわれています。また、発音によっては「スカポライト」と呼ばれることもあります。

スキャポライトはメイオナイトとマリアライトという鉱物が柱状に混ざり合い形成されており、メイオナイト、マリアライトはそれぞれ純粋な成分のものは発見されておらずお互いが20％以上の成分を含んでいます。
また内包する鉱物によって色合いが変化し、カラーバリエーションが豊富な特徴があります。
落ち着いたダークカラーから優しいパステルカラーまで様々で、特に透明度の高いものだと淡い紫色をした「パープルスキャポライト」や黄金色の「ゴールデンスキャポライト」などが人気が高く、これらの高品質なものはジュエリーとして加工されます。

現在は宝石としての価値を持つスキャポライトですが、昔には世間にあまり認知されず不遇の扱いを受けていた時代もありました。
それは水晶系の鉱物（アメジストやシトリンなど）やトパーズに酷似しており、当時は判別することが困難で宝石としての扱いが難しかったためです。
その後、他の鉱物ではあまり見られない針状に見られる液体「チューブインクルージョン」によって引き起こされるキャッツアイ効果が注目され、その価値が認められるようになったといわれています。
なかでも虹色のキャッツアイ効果を見せる「レインボースキャポライト」は特に希少で最も価値があるとされます。

このほかにもX線や紫外線を当てることによって自らが発光したような蛍光性や、見る角度によって色の変化がみられる多色性などの特徴があり、今まで人気が出なかったのが不思議なくらいスキャポライトは魅力が満載の石です。

スキャポライトは劈開性という特定の方向に割れやすい性質を持っています。アクセサリーとして身に着ける場合は、衝撃などを与えるとすぐに割れてしまう恐れがあるため十分に注意しましょう。