英名	Coral
和名	珊瑚（さんご）
主な産地	日本、地中海沿岸、中国など
モース硬度	3.5～4
比重	2.6～3
色	赤～ピンク、オレンジ～ベージュ、白、黒など

サンゴ（珊瑚）とは

珊瑚は石や海藻が凝固したものなどに思われがちですが、実は珊瑚虫のというイソギンチャクやクラゲと同じ「腔腸動物（こうちょうどうぶつ）」に属するの生物の骨格部分を成形したものです。
珊瑚礁を作り出す珊瑚虫は「六放珊瑚」、加工されて宝石サンゴとなる珊瑚虫は「八放珊瑚」に分類され、宝石サンゴになる八放珊瑚は深さ100ｍ以上もの深海で長い年月をかけて成長します。

こうした長い年月をかけて枝を伸ばすように成長していく様子から富と繁栄や健康長寿をもたらす縁起物として大切に扱われ、仏教では七宝のひとつに数えられています。
珊瑚の燃えるような赤色は生命力を高めるとされており、健康増進のほかにも子宝を授ける、子供の成長を助ける効果があると考えられてきました。

またギリシャ神話では、英雄ペルセウスが怪物メデューサを退治したときにメデューサの首から流れた血が地中海に落ちて珊瑚が誕生したといわれています。
このことから魔除けや災いから身を守る力を持つと考えられ、大昔には航海や旅の安全を祈るお守りとして身に着けられていたそうです。

珊瑚は色合いによって「血赤珊瑚」「赤珊瑚」「桃色珊瑚」「白珊瑚」の4種類に分類されます。
血赤珊瑚は赤珊瑚よりもより深く濃い赤色をしたもので、主に日本で産出されます。特に高知県の土佐湾で産出される「オックスブラッド」は世界で一番美しく希少価値の高い血赤珊瑚として有名です。
また高知県は高品質な桃色珊瑚も産出されることで知られており、淡く単一な美しいピンク色は「エンジェルスキン」日本では「ボケ」と呼ばれ幻の珊瑚とされています。

このほかにも最近ではベージュ系の落ち着いた色合いの化石珊瑚（フォッシルコーラル）などもナチュラルな風合いから人気が高まってきています。

珊瑚は酸に弱く、硬度もあまりないため取り扱いには注意が必要です。また水に濡れるとツヤが失われてますので汗や水分がついたときにはすぐに優しく拭き取るようにしましょう。